この記事では、ベトナム語がどのような言語であり、ベトナム語の成り立ちの歴史をもとに説明していきます。
ベトナム語はベトナムの公用語であり、主にベトナム国内で話されている言語ではありますが、周辺国であるカンボジア、タイ、ラオスでも一定の話し手がいます。アルファベットをベースとした表記をしますが、古くから中国の影響もうけた漢字文化圏でもあります。
現在のベトナム語の表記方法は正式にはチュ・クォック・グー(Chữ Quốc Ngữ / 𡨸國語)と呼ばれており、アルファベットを基本にアクセント記号を付して表記されます。 チュ・クォック・グーはイエズス会宣教師であるアレクサンドル・ドゥ・ロードが1620年に宣教活動でベトナムのハノイに入り、そこで初めてベトナム語のラテン文字表記を考案したとされています。しかし、考案された当初は主にヨーロッパの宣教師のベトナム語学習用として使用されており、一般のベトナム人には普及されていませんでした。
ベトナムは古くから中国からの影響を受けており、ベトナムの古典の多くは漢文で書かれています。13世紀ごろからベトナム語固有の言葉についてはチュノム(Chữ Nôm / 𡨸喃)という漢字を応用した独自の文字として作られました。 1920年代まで漢字とチュノムを合わせて記述するされていました。
1887年から約60年間フランスの植民地支配を受けていました。フランス語の公用化を進めるため、フランス語とチュ・クォック・グー教育の推進を図りました。
1945年のベトナム民主共和国の独立に伴い、政府は識字率向上のためにチュ・クオック・グーが公式な表記文字とすることを定めました。 また第一次インドシナ戦争が終結した1954年に漢字表記が廃止されました。
ベトナム語の歴史について説明していきました。本サイトではベトナム語の漢字表現を検索できる様にしています。 同じ漢字を用いているベトナム語単語を一覧で出しています。 ベトナム語勉強中の方は是非トップページから利用していただけると嬉しいです。